【韓国】密陽病院火災の死者39人に、スプリンクラー設置なし

26日午前、慶尚南道密陽市駕谷洞の世宗病院で火災が発生し、同日午後1時10人現在、39人が死亡、130人余りが負傷した。負傷者のうち18人が重傷、113人が軽傷だ。消防関係者は「呼吸器を付けている重症者が多く、死者はさらに増えるものとみられる」と話している。

消防当局によると、火災は同日午前7時35分ごろ、世宗病院1階の救急室で発生したという。病院に勤務していた看護師2人は「救急室で仕事をしていたら突然後ろの方から煙が出てきたので、『火事だ！』と言って外に飛び出した」と証言している。

火災が発生した世宗病院本館にはおよそ100人の患者が、本館の裏にある別館には94人の患者が入院していた。死亡したのは全て本館に入院していた患者だという。密陽消防署によると、別館にいた患者や看護師らは全員救助されたとのことだ。

別館にいた理学療法士のイさん（58）は「火災が発生したと聞き、勤務していた病院関係者たちが5階の患者28人とともに避難器具に乗って降りてきた」と語った。

通報を受けて出動した密陽消防署の隊員たちは、火が建物の2－5階に燃え移ることは阻止した。

午前9時29分ごろ、目立った火は消し止められたが、入院していた患者たちがきちんと避難できず、人命被害が拡大したものとみられる。消防関係者によると、入院患者のうち15人は酸素呼吸器を付けた重症者だったという。火は10時26分ごろ完全に消し止められた。

死者のうち一部は、近隣の八つの病院に分けて搬送される途中に亡くなったという。密陽消防署のチェ・ミヌ署長は「死者全員が入院患者だという報告を受けた。死者は1、2階の患者に集中しているとみられるが、追加の調査を経て原因を把握している」と語った。

チェ署長は「重傷者のうち10人は危険な状態。死者がさらに増える可能性もある」とした上で「該当の病院にはスプリンクラーが設置されていなかった」と話している。

消防当局は万一の事態に備え、病院の建物全ての階を詳しく調べている。


2018/01/26 14:35
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