1 名前:昆虫図鑑 ★:2024/11/10(日) 08:46:17.07 ID:k//t68Z2.net
記者が2009年に米ワシントンに留学していた当時、最も聞きたくなかった言葉は「中国から来たのか」という言葉だった。その当時、現地の人々は、顔が東洋人だと思うと皆中国人だと臆測し、そうでなければ「ひょっとして日本人か」と質問してくるのが常だった。悔しい思いを胸に「韓国から来た」と言うと、真面目な面持ちで「南?、それとも北?」と聞いてきた。2009年はスーパージュニアの「Sorry Sorry」と少女時代の「Gee」がアジアの主要チャートを席巻し、ドラマ『善徳女王』『IRIS-アイリス』などの大作が海外輸出で大きな成果を挙げた年だった。にもかかわらず、米国人にとって韓国というと思い浮かぶのは、韓国戦争と分断というイメージが先だったというわけだ。韓国は十分誇らしい国になったのに、これをどう説明すればいいのだろうか。幼心に言葉にはできない悲しみが襲ってきたのを今でも覚えている。

 実に15年前のことをふと思い出したのは10月11日。ニューヨーク・マンハッタンの中心街にある「マンハッタン・モール」に造成された大型「イカゲーム」体験コーナーを取材してからだ。同日は、作家のハン・ガンさんがノーベル文学賞を受賞した翌日だった。「初の韓国人ノーベル文学賞受賞」という感動の響きが冷めやらぬ中、イカゲームのファンだと言っては韓国伝統ノリ(遊具)を楽しむ外国人の姿を見ていると、胸の中から熱い感動が湧き起こってきた。外国人にとっては、韓国がどこにあるのかもよく知らなかった時期があったが、ニューヨークから、ドイツから、英国から来たという人たちは、なぜ「ヨンヒ」や「タクチ」といった韓国語を知っているのか。

 隔世の感(世の中が著しく変化したという感じ)とはこういうものだ。今は韓国から来たと言えば「私はあのアイドルグループが好き」「あのドラマは面白かった」という返事が返ってこなければ、むしろ不思議にさえ思える。韓国作品がネットフリックスの非英語圏コンテンツで1位を占めるのはもはやニュースではないのと同様に、誰かがビルボードで1位を占めたという話も、今では当たり前のようにさえ感じられる。アカデミー賞のポン・ジュノ、ショパン・コンクールのチョ・ソンジン、英グラモフォン賞受賞のイム・ユンチャン。思い付く限りの全ての文化領域で韓国人がトロフィーを受け取るたびに、次のような思いが湧く。「おかげさまで、国籍だけで『クールな人』と思ってもらえるぜいたくな時代になったんだ」

 最近、いわゆる「Z世代(1990年代半ばから2010年ごろ生まれ)」と呼ばれる若いテック業界従事者の米国人と夕食を共にする機会が与えられた。何も考えずに入った洋食レストランにはステーキ、チキン・アルフレッド・パスタのような食べ物と一緒に「コリアン・コチュジャン・チキン・ウイング」を人気メニューとして扱っていた。記者が彼に「韓国戦争が終わってわずか70年なのに、飲食業ですら韓国文化が人気トレンドになるなんて本当に不思議」と切り出すと、その友人からは「本当? 私にとって韓国はもともとヒップな国だったよ!」という答えが返ってきた。韓国の音楽、映画、さらには食べ物に至るまで、幼い頃から自然と接してきたこの世代の外国人に対し、私はこれ以上自分の国について説明する必要がないのだろう。このような確信を持った瞬間、私は悟らされた。誰が何と言っても、韓国は今一種の全盛期を享受しているということを。

米シリコンバレー=オ・ロラ特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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引用元:https://awabi.2ch.sc/test/read.cgi/news4plus/1731195977