腐った白菜を使ってキムチを漬けていた会社「名匠の名を返上するニダ」→「やっぱり返上しないニダ」

キムチ製造企業のハンソン食品で非衛生的な食材を使ってキムチが製造されていた問題で、責任を取って「名匠」の資格を返上すると宣言していた同社のキム・スンジャ代表取締役が、返上宣言を突然撤回したことが分かった。

　韓国雇用労働部（省に相当）などが7日に明らかにしたところによると、キム代表は「大韓民国名匠」の肩書きを自主的に返上するとしていたが、これを突然撤回した。キム代表は2週間前の2月24日、韓国産業人力公団に対し、名匠の資格を返上する意向を明らかにしていた。

　雇用労働部の職業能力評価課は「キム代表は、変色した白菜やカビの生えた大根でキムチを作っている動画が公開された後、名匠の資格を自主的に返上すると伝えてきたが、手続きを進めている途中で『返上しない』と連絡してきた」と明らかにした。

　キム代表のこの動きは、同代表が先ごろ「食品名人」の資格を政府に返上したのとは対照的だ。キム代表は、ハンソン食品の子会社「ヒョウォン」での不衛生なキムチ製造工程を収めた動画が公開された直後、農林畜産食品部（当時は農林部）から授与された「食品名人」「キムチ名人1号」の資格を自主的に返上していた。

　キム代表のこうした動きをめぐり、業界では、名匠に与えられる「継続従事奨励金」が関係しているのではないかとみている。名匠とは、産業の現場で15年以上従事し、最高水準の熟練技術を持つ技能者に対して政府が与える資格だ。

　名匠に認定されると、一時奨励金2000万ウォン（約187万円）が支給され、その後も同じ職種に引き続き従事すると、年間200－400万ウォン（約19万－38万円）の継続従事奨励金が支給される。一方、「食品名人」は、認定されても支援金などのメリットはない。

　雇用労働部は独自の規制に従い、キム代表の名匠資格を剥奪するかどうかについて調査する方針だ。

　雇用労働部の関係者は「品質維持の義務に違反した事実が確認されれば、名匠への指定を取り消すか、継続従事奨励金の支給の中止もあり得る」として「これを確認するための調査に近く着手する」と明らかにした。

　ハンソン食品をめぐっては、子会社のヒョウォンが腐った白菜と大根を使ってキムチを漬ける動画が公開されて波紋を呼んだ。さらに、「名匠キムチ」をアピールしてきたにもかかわらず、パック済みのキムチを保管する箱からは虫の卵が見つかった。

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